暗号資産・NFTの紹介報酬型勧誘(マルチ)で支払いをしたとき
2026年10月22日に本文を全面的に書き直しました。書き直した本文は弁護士監修・技術確認の対象外です。
この記事の結論
- 暗号資産の相談は2025年度に8,132件(国民生活センター)。知人やマッチングアプリの相手からの勧誘が目立ちます。
- 暗号資産の交換を業として行うには登録が必要です。金融庁の一覧で業者名を確認します。
- 送金先のアドレスと取引ID(TxID)、勧誘の文面を保存し、出金のための追加支払いには応じないでください。
暗号資産(仮想通貨)やNFTに関する投資・副業を、紹介報酬つきで勧められて支払いをした方に向けて、確認することと保存する記録をまとめました。
相談件数と典型的な事例
国民生活センターの集計では、暗号資産に関する相談は2023年度8,498件、2024年度7,261件、2025年度8,132件でした(2026年5月31日時点のPIO-NET登録分、国民生活センター「暗号資産(仮想通貨)」2026年7月31日更新)。紹介されている事例には次のようなものがあります。
- 知人に「儲かる」と言われて暗号資産の投資を始めたが出金できず、追加入金すれば出金できると言われた
- マッチングアプリで知り合った相手に運用を勧められ、引き出そうとしたら税金を請求された
- マッチングアプリの相手に誘われてSNSのアフィリエイトで稼げる契約をし、暗号資産で支払ったが契約内容が分からない
紹介報酬が付いているとき
人を紹介すると報酬が出て、そのために購入や出資の負担がある仕組みは、特定商取引法の連鎖販売取引に当たる可能性があります。その場合は、契約書面の交付やクーリング・オフ(書面受領から20日)の規定が関係します(国民生活センター「クーリング・オフ」)。新しい参加者のお金を配当に回すだけの組織は、無限連鎖講(ねずみ講)として禁止されています。仕組みの見分け方はマルチ商法とMLMの違いを参照してください。
業者の登録を確認する
暗号資産と法定通貨や他の暗号資産を交換するサービスを業として行うには、暗号資産交換業の登録が必要です。登録業者は金融庁「暗号資産・電子決済手段関係」のページから確認できます。アプリやサイトの運営会社名、送金先として指定された取引所の名前を照らし合わせます。
保存する記録
- 送金元・送金先のウォレットアドレスと、送金ごとの取引ID(TxID)
- 国内の取引所から送った場合は、その取引所の出金履歴
- 投資サイト・アプリの残高画面、出金申請画面、サポートとのやり取り
- 勧誘した人のアカウント名、プロフィール、メッセージ
ブロックチェーン上の送金は取り消せないため、追加の手数料や税金を求められても払わないでください。
相談先
契約や勧誘の問題は消費者ホットライン188、だまし取られた疑いがある場合は警察にも相談します。投資型の勧誘全般は投資型マルチの見分け方、「返金できる」と近づく業者については返金代行の二次被害にまとめています。
相談前に保存する証拠
契約書面・概要書面
受領日、記載内容、解除条件、統括者情報を確認します。
勧誘メッセージ
LINE、SNS DM、メール、セミナー案内、紹介者の説明を保存します。
退会・返金申請履歴
申請日、相手の返信、引き止め、追加提案の内容を保存します。
よくある質問
暗号資産で払ったお金は戻りますか
ブロックチェーン上の送金は取り消せません。相手が特定でき、契約上の制度が使える場合に返金を求めることになります。記録をそろえて早めに相談してください。
出金するために税金や手数料を払うよう言われています
出金のための追加支払いを求められる相談が寄せられています。それ以上は払わず、やり取りを保存して消費生活センターや警察に相談してください。
NFTを買っただけで、紹介はしていません
紹介していなくても、購入時に紹介報酬の仕組みを説明されていれば、その資料を保存します。購入の経緯と支払いの記録をそろえて相談してください。
詐欺相談LINEで、契約内容と証拠を整理しましょう
追加で支払う前に、勧誘経緯・契約書面・支払い方法・借入状況・相手とのやり取りをチェックリストで整理できます。返金や解決を保証するものではありません。
詐欺相談LINEでチェックリストを受け取る個別の法的判断や返金可否は、弁護士確認後のご案内となります。