国民生活センターが紹介している事例

国民生活センターは2021年7月、オンラインサロンを使ったもうけ話のトラブルについて注意を呼びかけました。SNSのDMから無料通話アプリに誘われ、約30万円でサロンに入会したが、稼げる内容ではなく、偽りの実績を発信するよう指示されたという事例が紹介されています。ほかにも「サロンを人に紹介すると報酬がもらえると言われた」「書面を交付されなかった」「解約したいが住所や電話番号が分からない」といった相談が寄せられています(国民生活センター「新たな“もうけ話トラブル”に注意-オンラインサロンで稼ぐ!?-」)。

オンラインサロン型で切り分けるポイント

オンラインサロンは、月額会費、講座、教材、交流会、個別コンサル、外部ツールなど複数の名目が混ざりやすい形です。まず、サロン会費だけなのか、別の商品・役務・投資・紹介制度への契約があるのかを分けます。

確認時は、次の4点を同じメモにまとめてください。

確認すること 保存したい資料
サロンに入った理由 募集ページ、申込画面、紹介メッセージ
支払った名目 月額会費、教材費、入会金、上位プラン、投資資金などの明細
紹介報酬の説明 紹介人数、報酬条件、ランク、組織図、セミナー資料
退会・解約の条件 利用規約、解約フォーム、退会を申し出たLINEやメール

特定商取引法ガイドでは、連鎖販売取引について、特定利益や特定負担、概要書面・契約書面、クーリング・オフや中途解約の考え方が整理されています。オンラインサロンという名称だけで対象外と決めつけず、実際の勧誘内容と支払い条件を確認してください。

連鎖販売取引に当たる場合に確認すること

紹介報酬(特定利益)と、そのための負担(特定負担)がそろうと、特定商取引法の連鎖販売取引として扱われる可能性があります。その場合、勧誘する側は契約前に概要書面、契約後に契約書面を渡す義務があり、クーリング・オフは契約書面を受け取ってから20日です。書面が渡されていない、重要な記載が欠けている場合は、この20日が始まらないと消費者庁の通達は説明しています(消費者庁「特定商取引に関する法律等の施行について(通達)」)。

ウェブ会議の画面で契約書を見せられただけ、PDFが後日届いただけ、という場合も、いつ何を受け取ったかを日付で残します。

オンラインサロンの退会・返金手続きの進め方

退会や返金の手続きは、多くの場合サロンの利用規約やプラットフォームの設定画面から申請する形になります。手続きの前に、契約時期、支払った名目、退会条件が記載された規約を保存し、退会の意思はメールやフォームなど記録に残る手段で伝えてください。返金の可否は、契約からの経過期間、書面の交付状況、規約の定めによって異なるため、この記事だけで判断せず、消費生活センターや弁護士等の専門家に確認することをおすすめします。

勧誘や運営の場で「今しか入れない」「疑うこと自体が良くない」といった強い働きかけを感じ、冷静な判断がしづらくなっていると感じる場合は、一人で結論を出そうとせず、家族や友人、公的な相談窓口に状況を話してみてください。

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よくある質問

サロンの会費だけで、紹介はしていません。マルチ商法に当たりますか

紹介報酬の仕組みがあり、その参加のために会費や講座代を払っているかどうかで判断します。自分が紹介していなくても、勧誘時にどう説明されたかを保存しておきます。

運営者の連絡先が分かりません

決済の明細に出る事業者名、領収メール、サロンの規約や特定商取引法の表記を確認します。それでも分からない場合は、分かる範囲の資料を持って消費生活センター(188)に相談してください。

サロン内で「やめると損をする」と言われました

やめるかどうかは自分で決められます。引き止めのメッセージは、勧誘の経緯を説明する材料になるので保存しておきます。